my book life

~読書ノコト~

「わたし」のための読書論~③本を汚してはいけないのか

こんにちは。

前までの2つの記事に続いて、読書についての私見を述べていきます。この一連の記事では、おおよそ、以下を取り上げていくことになります。

  1. 本は「最初」から読むべきか
  2. 本は最後まで読むべきか
  3. 本を汚してはいけないのか ← 今回の記事です。
  4. 本は静かに読むべきか
  5. 本は「はやく」「たくさん」読むのがよいのか

今回は、上の3.について扱います。なお、ここでの「汚す」とは、主として本文に傍線を引いたり、書き込みをすることであって、不慮にコーヒーのシミを作ってしまったりということは含みません。お含みおきください。

また、ここで扱うことは、「一度読み終えた本」や「長期間読めないままにしておいた本」をどう扱うかということとも関係があります。つまり、そうした本を、「きれいなまま」転売したいとのニーズとどう折り合うかということです。しかしここでは、本をきれいなまま「売る」ためのノウハウは、全く度外視しているので、この点についてもご留意ください。

結論めいたことを先に述べると、

  1. 本には線を引いたり書き込みを積極的にした方がよい、
  2. 一度手に入れた本は、なるべく手元に置いておくのがよい、

ということになります。

1.本に線を引く/書き込みをすることのススメ

私は、本を「意識的に」読むようになってから、かなり早い時期に本に傍線を引くようになりました。それは、誰かに教わったのではなくて、やはり本の中で知ったことでした。おそらくは、板坂元さんの講談社現代新書での出会いだったと思います。

 

 ↑ たぶん、これ。カバーは旧バージョンでしたが。

線を引く「効用」としては、著者が訴えたいところを探し、自分が重要と思った点とをすり合わせるということ、つまりその本の「大事な」ところを浮き上がらせる点にあると思います。

もう一つ。少し大げさな言い方になりますが、線を引くことで、「その本」は、世界でたった一冊の本に生まれ変わります(と思います)。例え何万部、何十万部出版された本だとしても、「その」一行に線を引くということは、線を引いた人との固有な関係性が刻まれるということに他なりません。

線を引くに際しては、大切と思われる点、おもしろいと思った点を「削り出す」ような心持ちでするのがいいと思います。しかし、線を引けば、その部分が頭に入ることが保証されるわけではありません。その点は注意されていいと思います。その本を、どの程度読み込むかの初期設定によって、線を引いたり書き込みをしたり、あるいは事後にノートを取ったりする程度や頻度を変えることも重要でしょうか。

あと一つ。本に線を引いたり、書き込みをしておくと、その本自体が「読書ノート」として参照できるものになります。もちろん、自分で買ったものだけで行えることですが。

次回は、「(できれば)本は捨てない・売らない」ことについて書いてみようと思います。

 

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今回は以上です。お読みくださいまして、ありがとうございました。なお、ご支援をくださる場合には、以下から購入のお手続きをしていただけるとうれしいです。ご検討ください。それではまた!

 

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